- トップ
- NEWS / BLOG
- CASE
- 歯周組織再生療法の経過
歯周組織再生療法の経過
治療説明
この方は50代女性の方で、前歯の歯肉が年々退縮してきてブラッシング時にしみる症状が出てきたとのことでした。またこれ以上歯肉が退縮していったらどうしようとの不安もおっしゃっていました。
一般的に知覚過敏に対しての処置としては、保険の治療では知覚過敏のお薬を露出した根面などに塗布するHys処置がありますが、これは一時的なものでまたいずれしみる症状は再発します。
言ってみれば対症療法に過ぎません。
今回は患者様に今後歯肉退縮が悪化していった場合のリスクと、根本的に退縮した歯肉を回復させる歯周組織再生療法(結合組織移植)についてお話し、歯周組織再生療法(結合組織移植)を希望されましたので、そちらで対応することとしました。
左の黄色い点線部が術前の歯肉退縮している部位で、右側の点線部が歯周組織再生療法(結合組織移植)3年後の状態です。
現在この患者様は3〜6ヶ月おきのメインテナンス中ですが、時が経つにつれて移植した部位は成熟しているように厚くなり、退縮しづらい歯肉になっていっているように見られます。
CortelliniやTonettiらの文献にも、根面被覆術が象牙質知覚過敏症に有効である可能性が高いという事や、その他の文献でも結合組織移植は歯肉退縮の予防に有効であるという文献が多数あり、歯周組織再生療法(結合組織移植)は大変有効な処置であると考えています。